長めのやつ

Twitterに対して長めの日常の記録とか思い出したこととか

勝手に不自由になっている

大学卒業までを地元で過ごして、就職は知らない土地にすることにした。
地元が嫌いなわけじゃない、住む分にはどちらかというと好きだ。それなりに都会で交通の便もよく、飲み屋街も充実しているし、友人もいるし実家にもすぐ帰れる。雪は降るけど屋内は暖かいし(そもそも雪が降るのが当たり前だと思っているし)、夏は涼しくて好きだ(夏に東京に出かけると、こんなバカみたいな気候の場所に首都作ったのなんで?!と思っていた)。でもどことなく閉塞感というか、閉塞感というほどではないが、北海道の中で完結しているので逆に出てゆく理由もなく、ほかの都市とは隔てられている感じがずっとあった。就職を道内でしたら一生この中で生きていくんだろうという感じがあった。それで就職は知らない土地にしてみることにした。もしダメだったらまた地元に戻ればいいし。

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平日休みの一日デートフルコース

青空に映える二つの純白を散らして進む台風4号

屋外で結婚記念に写真を撮る予定があったのだが、台風4号のせいで悪天候が予想され、延期になってしまった。(上のはそれを詠んだ私作の短歌)

わざわざ平日の日中に休みを取っていたのだけど暇になり、せっかく二人とも暇だからということで東京にデートしに行くことになった。昼前に東京駅に着き、まずはお昼ご飯を食べる。

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『きみは赤ちゃん』を読んで

前述のように人間を新たに生むということについて悩みに悩んでおり、ただしかし内容がどうにもデリケートであまりに個々の人間の個人そのものの状況やら価値観やらに依存しすぎる内容であるからして、他人に相談したとてただただ「難しいよねえ」という気持ちに共感しあうばかりで、何の解決にもならないなと思うようになった。

子なしの側で話せば、ほしい気持ち、キャリアの不安、いまだとは思えないけど先延ばしして不妊になる可能性の心配、等々。仕事柄、現代医学により命拾いする母子ばかり見ている身からすれば、現在の不満もない生活からわざわざリスクを取りに行く(妊娠出産する)のはとてもじゃないが正気じゃできない、考えれば考えるほど難しいように思われてくる。短絡的ではあるが、デキ婚くらいのほうがいいのかもしれないとさえ思う。

一方子供ができた友人もちらほら出てきた。親になった感慨、子供を育てて毎日気づかされること、自分が人生を追体験するということなんかを語っていて、たしかに親にならなければ一生知ることのない世界線が広がっているのもまた事実のようである。

出産や子育ては十人十色であって、いくら体験談を集めたからって自分がその知っているパターンになるかどうかはわからないけれど、とりあえず感性の似た人間のレポートを読みたいと思って手に取ったのが「きみは赤ちゃん」(川上美映子)である。もしかしていつか私が体験して私に生じる感情が、もしそこにすでに書いてあるのならば、配偶者に読ませておくと話が早いんじゃないかと思ったり。

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妊娠出産子育てが怖すぎる

前回の記事を書いてから2ヶ月以上経ったが、未だに勝手に焦るばかりで子供を設けるかどうかについて気持ちが定まらない。それで配偶者と話してみたり、知人女性や妹と話してみたり、本を読んだりして過ごしている。

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生まれてきて良かった?

別に誰に急かされた訳でもないのだが、勝手に焦っている。

妊娠・出産についてである。経験してみたい気持ちはない訳じゃないけれど、積極的にしたいと思ったことはない。過去脈々となされてきていることを経験してみたいような気がするけど、それ以上に得体が知れないし恐ろしい。多分したいというよりはレールから外れたくないという気持ちであって、子供が欲しいという気持ちとは別だと思う。とはいえ私もアラサーで、何年も悩み続けているわけにもいかない。同じくらいの歳で不妊治療をしている人がいることも知っている。産むならもう悩む時間はないんじゃないか?それで勝手に焦っている。

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結婚①(事実婚という形式を取ることにした)

最近結婚した。厳密にいうと恋人である異性と事実婚の契約を結んだ。最近増えてきていると思われるがまだまだ少数派であり、私の周囲にはそういった方法をとっている人はいなかったので、誰かの参考になると良いと思い記録しておく。

経緯

3年前に出会って、付き合ったり別れてなあなあな関係を経たりしたりして(これについてはそのうち別で詳細を書きたい)、その相手と結婚するかという話になったが、結婚するとしたら今の法律ではどちらかの氏に統一せねばならず、私たちはお互いに氏を変えるのが嫌だったので、じゃあ事実婚だね、となった。
以前から生物学的な違い(女でないと妊娠出産ができない等)に起因すること以外に性差があるのはおかしい旨を主張し同意を得ていたので、氏を変えないための事実婚については両者間でスムーズに合意に至った。

ネットで調べた中では、事実婚することでのデメリットは現時点の私たちには特に無いように見えた。過去の判例では事実婚夫婦の離婚の慰謝料か何かにおいて、法律婚と同等とする判決もあるようだ。調べた限りでは法律婚との決定的な違いは扶養に入れないこと、子供の親権が共同では持てないこと、遺産についての税制の3点に思われた。しかし私たちは今後も共働きの予定で、子供は未定、遺産も今後検討する時間はあるだろうということで、ひとまず法律上の氏名はそのまま、事実婚という形式をとることにした。

一回氏を変えたら、変える手続きも元に戻すのも面倒だが、事実婚から法律婚に移行するのは後からでもできる。
私たちは付き合っているという比較的流動性のある関係ではなく、結婚というもっと将来的に固定された関係のパートナーとして相手を選んだので、法律上は夫婦じゃなかったとしても、夫婦であることで得られる法律上のその他色々は、法律上の夫婦と同等なのが望ましいと思った。

そんなわけでこの結婚は互いの氏を保持するという目的での事実婚であり、なるべく法律婚と同等の扱いになるようにと考えながらやっている。

 

事実婚を進めるにあたり最初に確認したこと

  • 事実婚の証明方法について(契約書作成)
  • 親への説明
  • 会社の対応

事実婚の証明

事実婚というのは結局「協力して一緒に生活している事実がある」ことで結婚と同様の状態にあるとみなされるという話なので、「証明」となるとかなり曖昧だ。行政上では同一世帯であることをもって、住民票の世帯構成員の続柄に「妻(未届)」というような書き方をすることで事実婚とみなしていると思う。しかし単身赴任のようなことで二人の住所が違ったり、あるいは別居婚のような形も将来有りうるかもしれない。単に同じ住所に住んでいることだけで家族とみなされるというのはかなり心もとない。

そこで二人間の契約としての事実婚契約書を作成することにした。二人とも法律に詳しいわけではないので第三者に頼んで契約書を作成してもらうことにした。これに関しては別稿で詳しく書きたい。(ちなみに今後公正証書化する予定だがまだできていない)

親への説明、会社の対応

これは個々人によってかなり状況が異なるとは思うが、私たちは何の苦労もなかった。

大人数で会うのは憚られる昨今の状況であるので、両家顔合わせはせず、当事者二人でそれぞれの親に会いに行った。会いに行くに際して親への連絡は「結婚することにしたので挨拶に行きます」程度の事前情報だったと思う。場が温まってきたところで「どちらも苗字変えたくないので事実婚にしようと思っていて」と言ったが、親の方は特に驚いたリアクションも質問もなく「そうなんだ」みたいな感じだったので逆に私たちが拍子抜けしてしまった。どちらの親もそんな感じで済んでしまった。この親にしてこの子ありというか何というか…まあ問題なく済んでよかった。

会社の方は、相手方の勤め先がホワイト大企業で福利厚生が充実しているのだが、事実婚でも同様に利用できるということで大変助かっている。事務の方に確認してもらって、特に問題ないということだった。社内に事実婚の人はあまり多くはないようで多少戸惑わせてしまったようだが、大きな問題も煩雑な手続きも特になかった。

私の職場に関しては、仕事が少し特殊で年単位で職場が変わったりするし、あまり申し出るメリットがなさそうだったので、そもそも結婚については問い合わせていない。年5日の罰金回避レベルの有給を消化するのに精一杯というブラック職場なので結婚休暇とか申請するのもやりにくいし…。引っ越した際の手続きで「妻(未届)」として私の名前が記載された住民票を提出してみたが、今のところ特に何の問い合わせもない。

 

今後検討すること

  • 子供
  • 生命保険・遺産
  • 万が一のとき

子供について

現時点で私たちは子供を設けるかどうか決めていないが、事実婚法律婚で大きく扱いが違うものの一つが子供についてである。

法律婚であれば自動的に男親も親とみなされ(女親については自明)、共同親権となるが、事実婚ではそうならない。つまり、事実婚の場合には、何もしなければ子供は女親だけの子というような扱いになり、女親と同じ名字になる。

男親が子供について「認知」をすれば、法律上の親子としてのつながりはできる。つまり、子の戸籍の父親のところに父親の名前も書かれる。遺産相続の法定相続人にも入る。これは隠したいとか書けないとかの理由がない限り、一般的にやることだと思われる。

名字・親権については事実婚夫婦にとって悩みどころだ。何もしなければこれは自動的に女親に帰属することになる。名字・親権それぞれについて男親・女親側のどちらかにすることができる。男親側にする場合には、家庭裁判所に申し立てをおこなったり、男親がその子を養子にするといった方法がある。あとは婚姻届→出生届→離婚届を提出するとか。

 

生命保険・遺産

事実婚の場合、生命保険の受取人になれないかもしれないから気をつけて」と事実婚契約書作成の際にお世話になった行政書士さんにアドバイスを頂いた。会社にもよると思われるが、先日縁あってお話しさせていただいたプルデンシャル生命保険では事実婚でも問題ないらしい。

ちなみにクレジットカードの家族カードについても会社によって対応が違うようだ。楽天カード事実婚でも問題ないらしい。

遺産を受け取る場合、法定相続人の場合は相続税がかかるが、そうでない場合は贈与税がかかる。事実婚夫婦の場合はそのままでは贈与税になってしまい、遺産の金額によっては税金がかなり高額になる可能性があるので注意が必要だ。

 

万が一のとき

例えば片方が急な事故や病気により意識不明な状態に陥ったとき、事実婚夫婦はどう扱われるのであろうか。残念ながら現時点ではケースバイケース、病院等の施設によってまちまちな対応に思われる。

病院側も本人に代わって意思決定をしたり金銭を支払う人間が必要だとは思っているので、多くは事実婚の相手がキーパーソンになれるのではないかと思う。問題は、法律上の親族が存在していたり、異なる意見を言ってきた場合だ。もしかしたら病院は法律上の親族を優先するかもしれない。

先日Twitterで見かけたこちらの行政書士さんのツイートは大変勉強になった(こちらの場合は同性婚カップルなのだが、同性婚に関しては病院は異性同士の事実婚よりも受け入れていない印象)。

https://twitter.com/nagayasu_shibun/status/1490173610287579140?s=21

あとは行政手続きの点においては成人後見人を指名しておくとかも有効だろう。

この辺りについては私も勉強中である。

事実婚契約書や周囲の反応等についても後日公開していきたい。

このブログの目的

今までの人生で一番長く続いているのがTwitterで、他のメモ・文章が散逸していくのが惜しいと思い続けて早5年くらい経つ。長めの文章を集約できる場所があった方が良いと思ってこのブログを開設することにした。内容は個人的な忘備録を中心にしており、それがついでに誰かの役に立つといいとは思うがあくまで匿名個人の記録であり内容に責任は持てません。